レコード・コレクター紳士録:清々しいストイック感

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レコード・コレクター紳士録 / 大鷹俊一(1999)

人のレコード棚を拝見するのは楽しいですね。
それと同様に、レコードにまつわる書籍を読むのが好きなので、細々と読んでおります。

この本は、日本全国”その筋”のレコード・コレクターが紹介され、その人自身が育んできたであろうレコード人生が綴られたアナログ道&レコ棚紹介です。
レコード棚の中身というより、当時の状況や、(今となってはレア盤となった)レコードの入手の様子など、読んでいるこちらがドキドキする展開です。

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収録されていた一人、山下達郎氏のコメント
[引用]本読まない、服なんて絶対買わない。(略)服買うお金あったらレコード買ってたんだから。殆ど立身出世物語みたいになってきたなぁ。
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ごめんなさい。
私は、食べ物・着るものすらガマンしてレコードを購入するハングリー精神とストイックさ、自分は全く持ち合わせておりません。
というか昭和時代の音楽好きは、みんなこんな感じだったのかなというのが垣間見えた一文でした。

内容が非常に面白いので「2」を期待していたのですが、残念ながら現在のところ刊行されていないようです。
収録された方々は確実に何かを犠牲にし、一線を越えた感がにじみ出ていて、ある種の清々しさに感服した内容の本でした。


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