[FST160]V.A.「The Sound of Leamington Spa Vol.9」:お馴染みカルト・ネオアコ・コンピ、レミスパ・シリーズの有意義さ

V.A. / The Sound of Leamington Spa Volume 9 (2018,2LP,Firestation Records,FST160)

通称”レミスパ”。
Firestation Records(以下、FST)恒例、レトロスペクティブ・コンピのシリーズ第9弾。
CDとアナログ盤でリリース。アナログ盤は2枚組み、見開き仕様で300枚限定。

シングル数枚を残して消えたバンド、カルトな人気を誇るバンド、まったく日の目を見ていないバンド…など、FSTレーベルオーナーUweが精力的に発掘し、音源化に毎回尽力を尽くしています。


FSTファンとして興味深いのは、この2018年にVol.8(FST155)、Vol.9と続けてリリースされたこと。レミスパ・シリーズの過去を振りかえると、同年リリースは2003年以来なんですよね。

[FST008] Volume 1 (LP/CD,2000)  
[FST040] Volume 2 (LP/CD,2002)
[FST050] Volume 3 ‎(CD,2003)  
[FST060] Volume 4 ‎(CD,2003)  
[FST065] Volume 5 ‎(CD,2005)  
[FST075] Volume 6 ‎(CD,2009)
[FST100] Volume 7 (CD,2013,inc.[V.A./Still Mad At Me?])
[FST155] Volume 8 ‎(LP/CD,2018)
[FST160] Volume 9 ‎(LP/CD,2018)

[FST] Firestation Recordsコンプリートへの道 (4) The Sound Of Leamington Spaシリーズ 
https://tmp-soda.blogspot.com/2018/01/fst-firestation-records-4-sound-of.html

この短期間でのリリースは、推測ですがレーベルオーナーUweがレア音源発掘時にFacebookを中心に情報提供を呼びかけていることはもちろん、SNSを中心とした人力検索、Youtubeでの過去音源など、以前より情報が集まりやすく、繋がりやすくなったことも関係あるのでは思っています。

レミスパでアナログ化されている全種(Vol.1,2は廃盤)

このレミスパ・シリーズは、全盛期ではCDで5000枚をプレスするほどの人気でしたが、直近このVol.9は、アナログ盤300枚/CD500枚と少々寂しいプレス数字となっています。
以前のように爆発的に売れることはもう考えにくいので、私のようなFSTファンが買い続けているのも現状だと思います。
個人的にはこのコンピは、一種”レーベルの祭り”として楽しんでいるのですが、採算性を考えると「2009年のようにシリーズ一旦終了」が、いつあってもおかしくありません。

昨今、Spotifyをはじめとするサブスクリプション・サービス(ストリーミング・サービス)が一般化してきました。
そんな中、カタログ化やデジタル配信されないであろう、このようなカルト・ネオアコ〜ギターポップをソフト化してくれる、”手元に残しておきたいフィジカル”としてレミスパ・シリーズは貴重でもあり、有意義なものと思っています。リリースペースを落としてでも、気長に細く長く続けて欲しいものですね。

The Sound of Leamington Spa Volume 9 - Firestation Records
http://www.firestation-records.de/CAT/fst160-soundofleamingtonspa.html

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